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2016.01.31 高麗の里40
              開天節

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          開天節の日 摩尼山頂上 チャムソンダン)で踊る仙女の舞 

 10月3日は、檀君朝鮮の建国記念日で開天節(ケチョンジョル)という。韓国ではこの日を国慶日と定め祝日である。
 この開天節の日に祭事を行う祭壇が江華島にある。江華島は南北の軍時境界線に近い、韓国側の西海に浮かぶ比較的大きい島(南北28キロ、幅15キロ)である。この島で一番高い所が摩尼山(480M)である。頂上に「塹城壇」(チャムソンダン)と呼ばれる祭壇が設けられている。この祭壇において檀君王倹が国を開き、天神を祀る儀式を行ったと伝えられている。
チャムソンダンは 、檀君朝鮮時代から今日に至るまで、綿々と祭事が行われてきた場所で、朝鮮半島に残る最古の祭壇である 。祭壇は長い歴史の中で、補修・改修が繰り返され、現在の形になったようだ。この祭壇のある摩尼山の存在は、檀君が民族の心のよりどころになり、朝鮮民族の聖地であることを示すものであろう。

  
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           摩尼山頂上 天神を祀る祭事行うチャムソンダン

  
この聖地で毎年10月3日、天神に感謝する祭事が執り行われ、摩尼山は参拝者で賑わう。
参拝者の一人として参加した金両基氏は、その時の様子を次のように語る。
 「10月3日の早朝、摩尼山の麓を,祭天儀式に参加する群衆が三々五々、列をなして登ってゆく・・・中老以上の男女は白装束で、孫の手を引きながら登る老女もいた。―もうすぐ、タングンハラボジ(檀君おじいさん)にお会いできるよー老女は頂上を指さしながら孫の手を引いてゆく。ハラボジと呼ぶほど檀君は身近に生きつづけていた.檀君は国父であるからハラボジと呼ばれているが、そこにはハヌ二ㇺ(天帝・天空神)を超えた親しみの情がこもっている。(『物語 韓国史』中公新書)
 開天節の日、摩尼山に登る老若男女の姿が目に浮かぶようである。
  

  マニ山
            霊山 江華島摩尼山  ネットより引用

 もともと開天節は旧暦であったが、1949年に太陽暦の10月3日を国慶日として定められ、檀君朝鮮の創建を祝うようになった。
 南北朝鮮が平和統一して、国内の人々と共に、海外のコリアンもこの日を祝うことができたらどんなに素晴らしいことであろうか!  つづく
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