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       2人の女人
     (ふたりのにょにん)
 
 妓生の生態とか、両班と妓生の遊楽図などを得意とした申潤福(シン・ユンボク)にも、このような働く庶民の女性を描いた珍しい作品がある。
 家庭の若い主婦が市場に買い出しに行き、帰りながら知り合いの老女に出会ったところ、若い主婦は、頭には籠一杯の魚や生もの、脇には網袋に野菜を肩にかけている。
 老女にちょっとあいさつして、家族の待つ家に帰りたいのだが、老女の話は長くなりがちである。若い主婦の心急ぐ様子が、その足に現わされている。

    img022.jpg

 老女は皺の多い顔をさけ、後姿であるが、背がピンとしている。若い主婦は正面像に近く、道を急ぐためチマをたくし上げて腰のところに止めてあり、しかもよく見ると、短いチョゴリが豊かな乳房で膨らんでいる。
 つまり家には乳飲み子がいますよと、若い母親であることを誇っているのであった。
 庶民の働く女性像でありながら、何となく乳の匂いがただようような優しい女性像が描き出されている。
 平凡な女性像を描きながら、それは一つの典型的な朝鮮(李朝)時代の主婦像となっている。
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