百済の山水文塼  
     (くだらのさんすいもんせん)

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  一辺29cm 7世紀 ソウル国立中央博物館

 1937年、扶余の百済寺院跡で、150余個の百済後期の文塼 (宮殿や寺院の壁を飾る文様のタイル)で蓮華文、渦雲文、竜文など多数出土した。
 その他に、百済的な山水画の傑作というべき山水文塼、鳳凰山水文塼が出現し関係者一同を驚かせた。
 山水文塼 の下部は小川がデフォルメされており、その上部には切り立つ岩や絶壁、そして後景には秀麗な山々が並び立ち、松林が茂る。
 まさに格調の高い、簡素で温雅な雰囲気をたたえた百済美術の精髄を現す傑作といえよう。
 さらに中央の山頂に立つ怪鳥は鳳凰であろうか、その鶏冠と両翼は、千変万化する大宇宙の「気(雲文)」と共に湧きたっている。
 これこそ百済の美術に脈々と流れる百済人の創造的な美観は、高句麗壁画古墳に見る高句麗人のそれと深い血脈で結ばれていることを感じざるをえない(高句麗壁画参照)。
 わずか29cmの粘土で作られた塼ではあるが、山水と大空を現す一枚の塼が示す内容は豊富である。
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