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    金銅弥勒菩薩半迦思惟像
 [ こんどうみろくぼさつはんかしいぞう]

     img032.jpg
 高さ93,5cm 6世紀末~7世紀前期
   ソウル国立中央博物館 国宝

 三国時代を通じて最高の仏像とされるこの思惟像は、長期にわたって百済仏であるか、新羅仏であるのか、論議されてきた。
 そして近年、わが国でもこの仏像とあまりにも共通点を多くもつ京都の広隆寺の木造半迦思惟像が知られるようになり、これは新羅から倭の朝廷に贈られた(624年)、そして新羅系の豪族である秦氏の氏寺・広隆寺に収められたと日本書紀にあることから、それならば私生児のようなソウルの思惟像も新羅のものであろうと考えられてきた。
  ところが歴史的には、6世紀中葉、新興の新羅が国の総力をあげて皇竜寺を建設するにあたって、百済から仏寺建立の巨匠である阿非知とその技術集団200名を招請して、はじめて建立が可能であったのである。
 また、同時代の新羅の小仏像をみても、まだ著しく稚拙なのである。
 この点を考えながら、この思惟像を拝見すると、お顔の少年らしさや身体全体にいきいきとした生命感が充満しており、全体の彫朔的構造の巧みさ、両腕の指先に至るまでの微妙な美しさ、複雑な半迦思惟像を小宇宙のように仕上げる造形力は、わが国の彫刻史ばかりでなく、世界的にも注目すべき名作といえよう。
 仏に対する百済人の純粋な信仰と高い技術が結実した幸運な名作である。 
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