青磁象嵌葡萄唐子文瓢形水注
   
せいじぞうがんからこもんひょうけいすいちゅう

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  高さ38cm 12~13世紀 大阪市立博物館

 美しく優美な「ひさご形」の水差しである。
 胴体の前面に葡萄の蔓が張り巡らされ、大きな葡萄の房がなっており葉は小さく描かれている。
 面白いのは所々に少年(唐子)が蔓の上で遊んでいて、大小の遠近感覚を無視した模様の施しのため、見る人は何かユートピアの世界に遊ぶような気がするのである。
 ひさごの上部の白い丸のなかに、太陽のシンボルである三本足の烏、その裏面に月を表す兎が描かれている。
 葡萄の房の合間に鶴が上向・下降・「雲文」がしっかりと象嵌されている。
 この「葡萄唐子瓢形水注」は、貴族社会では日常の必需品であり、かつ手頃で身近な美術品として繰り返し生産され、愛用されたもの。
 われわれの家庭にあるヤカンより、どれほど芸術的であることか。
 
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